
詳説 / Details
ビントロング
Arctictis binturong
- 大きさ / Size
- 60〜96 cm · 9〜20 kg
- 食性 / Diet
- 雑食
- 活動 / Activity
- 夜行性
- 暮らし方 / Sociality
- 単独
- 寿命 / Lifespan
- 10-20年
ビントロングはジャコウネコ科最大級の樹上性食肉類で、体に巻きつくほど長く筋肉質なプリヘンサイル(巻きつき)尾をもつ。臭腺からポップコーンを思わせる甘い匂いを放つことで知られ、東南アジアの森林に暮らす独特の存在だ。

詳説 / Details
Arctictis binturong
ビントロングはジャコウネコ科最大級の樹上性食肉類で、体に巻きつくほど長く筋肉質なプリヘンサイル(巻きつき)尾をもつ。臭腺からポップコーンを思わせる甘い匂いを放つことで知られ、東南アジアの森林に暮らす独特の存在だ。
地図: Ecoregions 2017 © RESOLVE (CC BY 4.0) · Natural Earth (PD)
インドからネパール東部、ブータン、東南アジア各地、スマトラ・ジャワ・ボルネオ・パラワン島まで分布する。標高0〜3,000mの原生林および二次林を好み、果実の豊かな低地森林で暮らす。
頭胴長およそ60〜96cm、体重9〜20kgのがっしりした体つき。毛衣は黒く、毛先は灰色や赤褐色を帯び、耳は小さく丸く外縁は白い。最大の特徴は体長に匹敵するほど長い筋肉質の巻きつき尾で、第二の手のように枝をつかむ。
夜行性で、昼間は樹洞などで休み、眠るときは尾を体に巻きつけ頭を尾の下に入れる。基本は単独で行動する樹上性だが、地表に降りたり水に入ることもあり、尾を使って枝を渡り歩く。
雑食性で、主に果実、とりわけイチジクを大量に食べるほか、昆虫、鳥類、小型哺乳類、魚なども口にする。種子の硬い外皮を消化管で軟化させて散布し、絞め殺しイチジクの更新を支えるキーストーン種として働く。
周年繁殖で着床遅延を示し、妊娠期間は84〜99日。1回に1〜6頭(多くは1〜3頭、平均2頭)を産み、幼獣は生後6〜8週間で固形物を食べ始める。性成熟は約2年半で、寿命は18年ほどに達する。
IUCNレッドリストで危急種(VU)に指定され、森林伐採やアブラヤシ農園への転換による生息地破壊、狩猟やペット取引が脅威となっている。食用や薬用として捕られることもあるが、独特の匂いと尾の器用さで人々を惹きつける。