
詳説 / Details
ホッキョクギツネ
Vulpes lagopus
- 大きさ / Size
- 46〜68 cm · 3〜9.4 kg
- 食性 / Diet
- 雑食
- 活動 / Activity
- 昼夜活動
- 暮らし方 / Sociality
- つがい
- 寿命 / Lifespan
- 10-20年
ホッキョクギツネは北極ツンドラに生きる小型のキツネで、哺乳類のなかで最も優れた断熱性をもつ被毛をまとう。冬は雪に紛れる純白、夏は岩肌に溶け込む褐色へと、季節ごとに毛色を大きく変える。

詳説 / Details
Vulpes lagopus
ホッキョクギツネは北極ツンドラに生きる小型のキツネで、哺乳類のなかで最も優れた断熱性をもつ被毛をまとう。冬は雪に紛れる純白、夏は岩肌に溶け込む褐色へと、季節ごとに毛色を大きく変える。
地図: Ecoregions 2017 © RESOLVE (CC BY 4.0) · Natural Earth (PD)
グリーンランド、アイスランド、スヴァールバル諸島、ロシア、アラスカ、カナダにまたがる新北区・旧北区の北極ツンドラに広く分布する。海岸から標高3,000m級の高山、さらには冬の海氷上まで進出する。
頭胴長は約46〜68cm、体重は3〜9.4kgで、尾は体長の約3分の1を占める。短いマズルと脚、小さく分厚い耳、丸みのある体型が放熱を抑え、被毛の約7割を占める下毛が体を守る。世界の個体の大半は白色型だが、年間を通じて灰青色のままの青色型も存在する。
冬眠せず一年中活動し、昼夜を問わず餌を探す。基本的に一夫一妻のつがいで暮らし、雌雄ともに子育てに加わる。エスカーなどの乾いた高みに掘られた巣穴はトンネルが広がり、何世代にもわたって使われ続ける。
主食は3〜5年周期で増減するレミングで、豊富な年には一家で日に数十匹をたいらげる。鳥やその卵、魚、アザラシの幼獣も狙い、ホッキョクグマなど大型捕食者の食べ残しもあさる。木の実や海藻も口にし、ガンの卵を翌春まで貯蔵する。
交尾は4〜5月で、妊娠期間は約52日。出産は晩春から初夏で、餌の量により産仔数は大きく変わり、レミングが豊富な内陸では6〜18匹に達する一方、餌の乏しい年は繁殖を見送ることもある。子は生後2週間ほどは目も耳も閉じ、約7週で離乳する。
種全体としては広く分布し個体数も安定するが、スカンディナヴィア本土の遺存個体群は成獣わずか120匹ほどと絶滅寸前にある。温暖化による雪の減少で純白の毛が目立ちやすくなり、より大型のアカギツネとの競合も脅威となっている。