
詳説 / Details
ナンヨウマンタ
Mobula alfredi
- 大きさ / Size
- 3〜5 m · 0.5〜1.4 t
- 食性 / Diet
- 濾過摂食
- 活動 / Activity
- 昼行性
- 暮らし方 / Sociality
- ゆるい群れ
- 寿命 / Lifespan
- 種や環境により異なる
幅5メートルにもなる三角形の胸びれを翼のようにはばたかせ、サンゴ礁の海をゆうゆうと舞うエイ。口の前の一対の頭鰭で海水をかき込み、漂うプランクトンだけを濾し取って生きる優美な大型種だ。

詳説 / Details
Mobula alfredi
幅5メートルにもなる三角形の胸びれを翼のようにはばたかせ、サンゴ礁の海をゆうゆうと舞うエイ。口の前の一対の頭鰭で海水をかき込み、漂うプランクトンだけを濾し取って生きる優美な大型種だ。
地図: Ecoregions 2017 © RESOLVE (CC BY 4.0) · Natural Earth (PD)
インド洋から太平洋にかけての熱帯・亜熱帯海域に分布し、沿岸のサンゴ礁やラグーン、その周辺の外洋を主な生活の場とする。八重山諸島からポリネシア、ハワイまで広く見られる。
体盤幅はふつう3〜3.5メートル、大きいものは5メートルに達し、体重は500キロから1.4トンにもなる。背側は黒から濃い藍色で、肩に白い斑紋が「Y」字状に並ぶ。腹側は白く黒い斑点が散り、その模様は個体ごとに異なり識別に使える。デビルレイと違い尾に毒棘をもたない。
昼間に活動し、決まったサンゴ礁の「クリーニングステーション」を訪れてホンソメワケベラなどに寄生虫を取ってもらう。ゆるやかな群れをつくり、なじみの個体と長く付き合う複雑な社会性をもつ。餌を求めて水深600メートル超まで潜った記録もある。
口を大きく開けたまま潮の流れに向かって泳ぎ、動物プランクトンを海水ごと吸い込んで鰓で濾し取る。餌の濃い場所では宙返りのように旋回したり、集団で円を描いたりと、効率よく食べる多彩な採餌行動を見せる。
卵胎生で、妊娠期間は約12〜13か月。一度に産む仔は基本1尾、まれに2尾で、生まれた時点で体盤幅は1メートルを超える。子は数年間を浅い海で過ごして育ち、成熟までおよそ10年かかる。
IUCNで危急種(VU)とされ、ワシントン条約附属書IIに掲載される。鰓耙を狙う漁や混獲、沿岸開発が脅威で、繁殖率が低いため一度減ると回復が難しい。魚類のなかでも飛び抜けて大きな脳をもつ知能の高い動物だ。