
詳説 / Details
ワタリガラス
Corvus corax
- 大きさ / Size
- 開張 1〜1.5 m · 0.7〜2 kg
- 食性 / Diet
- 雑食
- 活動 / Activity
- 昼行性
- 暮らし方 / Sociality
- つがい
- 寿命 / Lifespan
- 数年〜数十年
全身が黒く光沢を帯びた、スズメ目最大級の大型のカラス。きわめて高い知能をもち、道具の準備や将来を見越した行動も確認されている、北半球を代表する鳥のひとつ。

詳説 / Details
Corvus corax
全身が黒く光沢を帯びた、スズメ目最大級の大型のカラス。きわめて高い知能をもち、道具の準備や将来を見越した行動も確認されている、北半球を代表する鳥のひとつ。
地図: Ecoregions 2017 © RESOLVE (CC BY 4.0) · Natural Earth (PD)
新北区から旧北区まで北半球に広く分布し、属内で最大の生息域をもつ。森林・山地・砂漠・沿岸など多様な環境に適応し、チベットでは標高5,000mを超える高地でも見られる。日本では北海道の北部・東部で冬の渡り鳥として観察される。
翼を広げると約100〜150cmに達し、体重は700〜2,000gとスズメ目では最重量級。全身が黒く、日光の下では青や紫の金属光沢を帯びる。太く湾曲したくちばし、喉のとがった羽毛(はね)、くさび形の尾が特徴。
日中に活動し、つがいを基本単位として生涯連れ添い、なわばりを守る。「プルック」と響く声をはじめ複雑な鳴き分けや音まねを行い、雪の斜面を滑り降りるなど遊びも盛ん。因果推論の課題では大型類人猿に匹敵する知能を示す。
雑食で機会主義的。腐肉・昆虫・果実・穀物・小動物・鳥の卵やひな、人間の出す食物まで幅広く食べる。豊富な餌を見つけると声で仲間を呼び寄せ、余った餌は他個体に見られないよう隠して蓄える。
一夫一妻で、樹上や岩棚に枝で大きな巣を作る。産卵は地域により晩冬から春で、青緑色に斑のある卵を4〜6個産む。抱卵は雌が18〜21日行い、ひなは35〜49日で巣立つが、その後も半年ほど親とともに過ごす。
IUCNでは軽度懸念(LC)とされ、人間由来の食物により増加した地域もある。寿命は野生で10〜15年ほど。ブータンの国鳥であり、ロンドン塔で守り神として飼われるなど、北半球の神話や文化に深く根づいてきた鳥でもある。