
詳説 / Details
アメリカワニ
Crocodylus acutus
- 大きさ / Size
- 全長 2.9〜4.1 m · 70〜400 kg
- 食性 / Diet
- 肉食
- 活動 / Activity
- 夜行性
- 暮らし方 / Sociality
- 単独
- 寿命 / Lifespan
- —
アメリカワニは新熱帯区を代表する大型ワニで、イリエワニと並んで海水中でも生活できる数少ない種。細長い吻と、目の前方の吻に現れる瘤状の隆起が特徴で、性質は臆病なことで知られる。

詳説 / Details
Crocodylus acutus
アメリカワニは新熱帯区を代表する大型ワニで、イリエワニと並んで海水中でも生活できる数少ない種。細長い吻と、目の前方の吻に現れる瘤状の隆起が特徴で、性質は臆病なことで知られる。
地図: Ecoregions 2017 © RESOLVE (CC BY 4.0) · Natural Earth (PD)
米国フロリダ半島南端からメキシコ、中米、カリブ海の島々、南米のコロンビア・ベネズエラ・エクアドル・ペルー沿岸まで広く分布する。塩分耐性が極めて高く、河口やマングローブ湿地、礁湖のほか、ドミニカ共和国のエンリキージョ湖のような高塩分湖でも繁栄する。
全長は約2.9〜4.1m、体重は70〜400kgに達し、雄は雌よりかなり大きい。体色はアメリカアリゲーターより淡い青灰褐色で、若い個体には黒褐色の横縞が入り加齢とともに薄れる。吻はアリゲーターより細長く、目の手前に瘤状の隆起(吻背隆起)がある。
群れを作らず単独で過ごすが、採食や日光浴のために集まることもある。アリゲーターより寒さに弱く低水温では生存できない。求愛や孵化の際には低周波の音声で意思を伝え、人を見るとためらわず逃げる臆病な性質をもつ。
生態系の頂点に立つ肉食者で、孵化直後はシオマネキや水生昆虫、巻貝を、成長すると魚類・カニ・ヘビ・鳥や小型哺乳類を捕る。水際で待ち伏せて獲物を襲い、おもに夜の早い時間帯に狩りを行う。
晩秋から初冬に雄が低い唸り声で雌を呼んで繁殖する。雌は2〜3月に砂や泥、植物を積み上げた塚状の巣を築き、体格に応じて30〜70個ほどの卵を産む。抱卵期間は75〜80日で、性別は巣内の温度で決まる。孵化期には母親が卵を掘り出して幼体の脱出を助ける。
IUCNは危急種(VU)に分類する。生息地の破壊や皮目的の乱獲、道路での轢死、高塩分化などが脅威となり、成熟個体はおよそ5千頭と推定される。キューバではキューバワニとの交雑による遺伝子汚染も懸念されている。