
詳説 / Details
ラッコ
Enhydra lutris
- 大きさ / Size
- 1〜1.5 m · 14〜45 kg
- 食性 / Diet
- 肉食
- 活動 / Activity
- 昼行性
- 暮らし方 / Sociality
- ゆるい群れ
- 寿命 / Lifespan
- 10〜20 年
北太平洋の沿岸にすむイタチ科最大の海生哺乳類で、仰向けに浮かんで貝やウニを食べる姿で知られる。動物界で最も密な毛皮をまとい、寒い海でも一生を水上で過ごす。胸の上に石を載せて獲物を割る道具使用でも有名。

詳説 / Details
Enhydra lutris
北太平洋の沿岸にすむイタチ科最大の海生哺乳類で、仰向けに浮かんで貝やウニを食べる姿で知られる。動物界で最も密な毛皮をまとい、寒い海でも一生を水上で過ごす。胸の上に石を載せて獲物を割る道具使用でも有名。
地図: Ecoregions 2017 © RESOLVE (CC BY 4.0) · Natural Earth (PD)
北太平洋の岸近くの浅い海域に分布し、岩礁やケルプ(コンブ)林を好む。かつては北海道から北米西岸、バハカリフォルニアまで連続していたが、現在は分布が断片化し、日本では北海道東部などで限られた個体が見られる。
体長は約100〜150cm、体重は14〜45kgでオスが大きい。体色は赤褐色から黒に近く、頭部や喉は灰白色に淡くなる。最大の特徴は1平方センチあたり約16万本にも及ぶ世界一密な下毛で、毛の間に空気をためて保温する。水かきのある後肢と平たい尾を持つ。
昼間に活動し、複数回に分けて採餌する。同性ごとに集まり「ラフト」と呼ばれる群れをつくって休み、流されないようケルプを体に巻きつける。毛皮の防水性を保つため、念入りな毛づくろいに多くの時間を費やす。
肉食で、ウニや貝類、甲殻類など多様な無脊椎動物を主食とする。高い代謝を支えるため1日に体重の25〜38%もの餌を食べる必要がある。胸に石を載せ、硬い貝を打ちつけて割る道具使用は哺乳類では数少ない。
妊娠期間は着床遅延のため変動が大きい。1回の出産でふつう1頭、まれに双子を産むが育つのは1頭のことが多い。母親は腹の上に子を載せて海上で授乳・世話をし、生後数か月から1年近くかけて育てる。
18〜20世紀初頭の毛皮交易で約100万頭が捕られ、生き残りは1000〜2000頭ほどまで激減した。1911年の国際条約で保護され回復したが、今も油流出による保温力の喪失や漁業による混獲が脅威となっている。ウニを抑えてケルプ林を守るキーストーン種でもある。