
詳説 / Details
オオカバマダラ
Danaus plexippus
- 大きさ / Size
- 開張 8〜10 cm
- 食性 / Diet
- 花蜜食
- 活動 / Activity
- 昼行性
- 暮らし方 / Sociality
- 群れ
- 寿命 / Lifespan
- 数週間〜数か月
橙色の地に黒い翅脈と縁取り、白い斑点が散る、北アメリカを代表するチョウ。複数の世代を継いで数千キロを移動する大規模な渡りで世界的に知られる。

詳説 / Details
Danaus plexippus
橙色の地に黒い翅脈と縁取り、白い斑点が散る、北アメリカを代表するチョウ。複数の世代を継いで数千キロを移動する大規模な渡りで世界的に知られる。
地図: Ecoregions 2017 © RESOLVE (CC BY 4.0) · Natural Earth (PD)
南カナダから北アメリカ全域に広く分布し、草地・農地・森林縁などトウワタの育つ開けた環境で繁殖する。越冬地はメキシコ・ミチョアカン州の山地林やカリフォルニア沿岸など、日当たりとねぐらとなる樹木のある場所に限られる。
翅を開くと約8〜10cmになる中型のチョウで、鮮やかな橙色の翅に黒い翅脈と縁取りが走り、縁には白い斑点が並ぶ。オスは後翅に黒い性標(におい腺)をもち、メスはやや暗色で翅脈が太い。
昼間に活動し、越冬期には無数の個体が同じ樹に密集して群れ、枝がたわむほど集まることもある。ロッキー山脈東側の個体群は約4000kmを移動してメキシコへ渡り、太陽と地磁気を手がかりに方角を定める。
成虫はヒマワリやアスター、トウワタなど多様な花の蜜を吸う。幼虫はトウワタの葉だけを食べ、葉に含まれる有毒なステロイド(カルデノリド)を体内に蓄えて成虫まで持ち越し、捕食者への防御とする。
メスは2〜5週間かけて300〜500個の卵をトウワタに産みつける。幼虫は5齢を経て蛹となり、夏には25日ほどで羽化する。夏世代の成虫は2〜5週間しか生きないが、渡りを担う世代は越冬して翌春まで数か月生き延びる。
種全体としては広く分布するが、越冬地の森林伐採や農地の除草剤によるトウワタの減少で渡りの個体群は大きく数を減らし、1990年以降に10億匹近くが姿を消したとの推計もある。保護区の指定やトウワタの植栽が各地で進められている。